学校薬剤師 加藤 桂子(薬剤師)
学校薬剤師の仕事
学校薬剤師は、昭和5年北海道の小学校で起きた児童の誤飲死亡事故がきっかけで、学校の医薬品等の管理を指導できる学校薬剤師の必要性が叫ばれ、昭和29年に学校薬剤師制度が確立、昭和33年には学校薬剤師の必置が明文化され活動が始まりました。現在では水質・照度・空気検査・清潔状況や薬品の管理等の学校環境衛生検査及び指導助言にとどまらず、健康相談や保健指導及び医薬品教育まで、幅広い業務が求められています。
中川理事長は、2008年度から、北桑田高校と美山分校を担当し、環境衛生検査以外に薬物乱用・喫煙防止教育、薬の使い方などの講義を毎年精力的に行っており、その講義活動の場は他校や学校以外の場にも広がっています。
加藤は、2007年度より、京都府立北稜高等学校を担当し、2014年度の8月には京都市内の養護教諭を対象に「くすり教育」についての講義を行い、2月には1年生男子の保健体育授業の中で、「薬物乱用防止」の講義を行いました。地球温暖化に伴い、エアコン設置が義務付けられていない部屋で暑さと湿気による体調不良を訴える生徒が増えていると相談を受け、定期検査以外に熱中指数を測定してエアコン設置を提案したり、経口補水液OS1を常備するよう提案したり、けがの処置についての相談を受けて湿潤療法を指導したりと、様々な相談に応じた活動をしています。
毎年年度末には校長、副校長、事務長、校医・歯科医師、保健や生活指導を担当する教員の方々と共に保健委員会で一年間の生徒たちの身体・精神の健康や環境衛生について報告・反省・来年度への課題を話し合い、よりよい環境と安全を目指しています。