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委員会活動

医薬品評価委員会

医薬品評価委員会の取り組み

薬剤師として医薬品を評価することは患者さんの健康を守る上で非常に大切な業務のひとつです。薬局で働く薬剤師として医薬品の情報を得る方法は種々ありますが、新薬に関しては情報が限られています。臨床試験のデータにない副作用が報告されることも少なくありません。

 

民医連の薬剤評価委員会では、新薬の評価を病院薬剤師、保険薬局薬剤師が共同で行っています。月に1回開催される会議では、新薬の承認審査報告書の読み合わせを行い、承認審査報告書、インタビューフォーム、製品情報概要、文献などから得られた情報を吟味し評価を行い、それらをまとめて医薬品評価表を作成しています。

 

病院・保険薬局の薬剤師が協力することによって幅広い視点で評価することが出来ます。使用後の医薬品評価も行っており、各事業所で症例を集めて分析し、学術大会での発表も行っています。この委員会の活動は民医連の組織ならではの活動と言えます。すこやか薬局では本店、二条店、東山店からそれぞれ参加しています。

副作用委員会

副作用報告件数を開局した1995年から表にしてみました。

 

年度毎に大きく件数が異なりますが、担当者がどれだけ職員に副作用報告の大切さを教育出来ているかにより報告件数が上下するように思います。

 

2014年11月から東山店からも京都民医連の副作用員会に担当者を出すことになりました。さっそく委員会での報告もありこれからの活躍を期待されています。

 

薬剤師としての能力の一つに副作用に対する反応性というものがあります。すこやか薬局全体として副作用に対して反応性のある薬剤師を育てる事が、これからの副作用委員会担当者としての課題だと感じています。

DI(医薬品情報)委員会

すこやか薬局では服薬指導のレベルアップと薬歴記入の標準化を目指して、DI(医薬品情報)委員会で医薬品情報の整理や資料作りを行っています。

 

指導すべき服用上の注意点や副作用チェッックについて、医薬品ごとに独自の服薬指導リストを作成しています。薬歴記入の時にそのデータを利用できるので、記入時間の短縮につながっています。指導リストは薬剤別に担当者が作成したものを委員会で討議して決定しています。集団で討議し決定しているので、日頃行っている服薬指導について新たな気づきもあり服薬指導のレベルアップ・標準化にもつながっています。

 

ハイリスク薬を中心に、その他利便性の高いものを優先的に検討しています。現在までに免疫抑制剤、不整脈薬、ジギタリス、テオフィリン、抗血小板・抗血液凝固剤、指導箋を用いて説明する薬品、吸入手技と副作用、前立腺、甲状腺、漢方薬、透析関連、ワーファリンの食事面の補足薬による着色についてC型肝炎の新薬湿布・点眼薬等の使用法、麻薬、頭痛、ステロイド外用剤、β遮断・刺激、認知症、抗ウィルス、ホルモン剤、リウマチなどの薬剤について作成しました。

 

また、薬剤情報提供文書(患者さんに渡す薬の説明書)の副作用の表現も一般のデータベースでは不適切な表現も多いので独自の文書を作成しています。

 

今後は、服薬指導のための資料作成(一覧表、アプリ、イラストなど)や新薬・新規採用薬のDI情報発信などを実施していきたいと考えています。

教育研修委員会

すこやか薬局教育研修委員会は、薬剤師教育研修要鋼を作成し新人研修から専門性の高い薬剤師の育成まで、系統的な研修計画を作成し薬剤師育成を行っています。薬剤師としての到達目標は以下のように定めています。

 

  1. 正確な調剤・適切な疑義照会を実施する上での基礎的知識・技能の習得
  2. 服薬指導を実施するための薬物療法に関する知識とコミュニケーション能力の習得
  3. ジェネラリストとしての学習を土台に、専門分野の知識・技能の習得
  4. 薬物療法の責任者として薬効評価、副作用評価、処方提言を行なう総合的臨床能力の習得
  5. 健康食品やOTC等の販売や健康相談業務、地域の医療懇談会等を通じて包括的に患者さんにかかわることができる、かかりつけ薬剤師としての能力の習得
  6. 学会・研究会発表を通じてすこやか薬局の医療活動等を外部に発信する能力の習得
  7. 社会保障制度・平和問題をはじめとした民医連方針の理解

 

具体的には、1年目・2年目など年度別達成目標の設定、新人症例発表会、育成面談、すこやか薬局研修会、病院研修、学会発表、e-ラーニング、各種認定薬剤師の取得補助などを実施しています。